界面活性剤 まとめ

💡 試験対策ポイント

📚 界面活性剤とは

界面活性剤とは、水と油のように本来混ざり合わない物質同士の境界面(界面)の性質を変化させ、それらを混ぜ合わせる働きをする物質の総称です。石鹸や洗剤、乳液やクリームなどの化粧品、食品など、私たちの身の回りの様々な製品に使われています。

📚 界面活性剤の作用

界面活性剤の主な作用として、「可溶化」「乳化」「分散」があります。

◆ 可溶化
水に溶けにくい物質が、水溶液中に透明に溶解する現象のこと

◆ 分散
本来混ざり合わない液体と固体(または液体同士)を、均一に混ぜ合わせ安定な状態に保つこと

◆ 乳化
本来混ざり合わない水と油のような液体同士が、一方が微細な粒子となって分散している状態のこと

📚 乳化について

界面活性剤は1分子内に親油基(疎水基)と親水基を持ち、臨界ミセル濃度(cmc)より高い濃度でミセルを形成し、乳化作用が発揮されます。
乳化状態にあるものをエマルジョンといいます。

◆ O/W型
油滴が水相に分散している乳化型を、O/W型エマルジョンといいます。乳液やバニシングクリームなどは、このタイプです。

◆ W/O型
水滴が油相に分散している乳化型(タイプ)を、W/O型エマルジョンといいます。油性ファンデーションや日焼け止めなどは、このタイプです。

📚 界面活性剤の種類

界面活性剤は、水溶液中でイオン化するイオン型と、イオン化しない非イオン型に大別されます。また、イオン型はさらに陰イオン・陽イオン・両性の3種類に分けられます。

📚 陰イオン(アニオン)界面活性剤

陰イオン界面活性剤を水に溶かすと、親水基がマイナスの電荷を帯びます。

特徴:洗浄力が強く、泡立ちがよい
主な用途:シャンプー、ボディーソープ

陰イオン界面活性剤に分類されるもの

📚 陽イオン(カチオン)界面活性剤

特徴:毛髪などへの吸着性に優れている。帯電防止・柔軟
主な用途:リンス、コンディショナー、逆性石けん

陽イオン界面活性剤に分類されるもの

📚 両性界面活性剤

両性界面活性剤は、酸性の水溶液中では陽イオンに、アルカリ性の水溶液中では陰イオンになります。

特徴:皮膚や眼の粘膜に対して刺激が少ない
主な用途:ベビー用シャンプー、低刺激製品

両性界面活性剤に分類されるもの

レシチンは、卵黄や大豆に含まれるリン脂質で、マーガリン、チョコレート、口紅、リップクリームにも使用されます。

📚 非イオン(ノニオン)界面活性剤

非イオン界面活性剤は、水に溶かしてもイオンに電離しないため、電荷を帯びず、化学的に安定しています。殺菌作用は低いです。

特徴:乳化力や可溶化力に優れている
主な用途:クレンジング、乳液、クリーム

📚 頻出問題

「界面活性剤の作用の一つに洗浄作用がある。この作用を示すものに石けんがあるが、これは(A)界面活性剤である。また、油性原料を溶解した油相と水溶性原料を溶解した水相とを混合し、乳濁液(エマルジョン)を形成させる作用を(B)といい、非イオン(ノニオン)界面活性剤がよく用いられる。その他、ヘアリンス剤に用いられ、毛髪に対して帯電防止効果がある界面活性剤として、塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどの(C.第四級)アンモニウム塩が挙げられる。」
正解 A.陰イオン(アニオン) B.乳化

📝 練習問題

2025/春
問題 界面活性剤の働きに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a ある濃度以上に水中に溶けた界面活性剤どうしで親水基を外側に向けて形成する集合体をイオンという。
b 可溶化とは水に溶けやすい物質を溶けにくくする作用をいう。
c 乳化して得られたものをエマルション(エマルジョン)という。
d 液体中に粉体が均一な微細粒子状に安定して存在しているとき、これを分散しているという。
→ 正解 cとd
2024/秋
問題 面活性剤に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 石けんは、陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)に分類され、洗浄効果に優れている。
(2) 第四級アンモニウム塩は、陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)に分類され、ヘアリンス剤等に用いられる。
(3) レシチンは、両性界面活性剤に分類され、大豆や卵黄等から得られる。
(4) アルキル硫酸ナトリウムは、非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)に分類され、損傷毛に対する帯電防止効果に優れている。
→ 正解 (4)
2024/春
問題 界面活性剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1) 水中の界面活性剤は、臨界ミセル濃度以上になると疎水性の部分を外側に向けたミセルを形成する。
(2) 粉体を液体の基剤中に均一な微細粒子状で安定させることを乳化という。
(3) 石けんは、陽イオン界面活性剤である。
(4) ヘアリンス剤に配合された第四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤 は、帯電防止効果がある。
→ 正解 (4)
2023/秋
問題 界面活性剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 界面活性剤は、クリームに用いられることはない。
b 界面活性剤は、水溶液中で必ずイオン化して作用を発揮する。
c 陽イオン界面活性剤は、毛髪への吸着性に優れている。
d アルキル硫酸ナトリウムは、シャンプー剤に用いられる。
→ 正解 cとd

出典:公益財団法人 理容師美容師試験研修センター